発毛成分として有名なミノキシジル。
日本では頭皮に直接塗る、外用剤として使われています。
海外ではミノキシジルを発毛のために、飲み薬として使うことがあります。
国内でも個人輸入によりミノキシジル錠剤を購入することが可能。
外用ミノキシジルと内服ミノキシジルは何が違うのか?
ミノキシジルタブレットの効果・副作用、正しい飲み方について解説します。
直接頭皮に塗る、フォリックスの利用を検討して下さい。
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ミノキシジルタブレットの成分解説
成分 | ミノキシジル(2.5mg・5mg・10mg) |
---|---|
製造元 | ロイド・ラボラトリーズ |
主成分について
ミノキシジルタブレット(通称:ミノタブ)の主成分は、ミノキシジルという成分です。
- 血管拡張作用のある成分で、元々高血圧の薬として開発
- 副作用に多毛が見られたため、発毛剤として再研究された
- 日本では外用薬のみ承認されている
ミノキシジルの血管拡張作用により頭皮を含め体の発毛が促進され、新しい毛が生えたり若い毛が元気に成長してくれます。
ミノキシジルを飲む場合、通常1日2回、10~40mgを服用します。
でもそれは、高血圧治療のための飲み方の話であって、発毛のための飲み方は研究されていません。
発毛効果があることはハッキリしているのですが、内服ミノキシジルを発毛剤として承認している国はなく、自己判断で調節して適量を見つける必要があります。
添加物情報は記載なし
医薬品を作る際には、賦形剤・懸濁化剤・コーティング剤など様々な添加物が必要です。
ロイド社のミノキシジルタブレットも必ず何らかの添加物が入っているのですが、商品に同梱されている英語説明書を読んでも、添加物情報はありませんでした。
製造元はフィリピンの会社
ロイド・ラボラトリーズ(Lloyd Laboratories)は、フィリピンに本社がある製薬会社。
1989年創業で、フィリピン以外にインドやアメリカなど6ヵ国に工場があります。
日本ではあまり有名ではないですが、フィリピンやインドではとても有名な製薬会社。
世界各国でジェネリック医薬品等を販売しており、医薬品の品質においてはFDAやWHOの承認を受けています。
ミノキシジルタブレットは壮年性脱毛症向き。DHTが多い人には不十分なので注意
まずは自分の脱毛症タイプを見極めましょう。
ミノキシジルが効くのはAGAの中でも壮年性脱毛症
脱毛症のタイプには、男性型脱毛症(AGA)・老人性脱毛症・円形脱毛症の3つがあります。
- 男性型脱毛症
20代半ば~50歳前後に起き、頭のてっぺんから薄くなる人が多い
発症年齢により若年性脱毛症(20~30代)と壮年性脱毛症(40~50代)にわけられる - 老人性脱毛症
60代以降に起きる脱毛症で、髪全体が薄くなる - 円形脱毛症
アレルギー・ストレスにより頭部のあらゆる部位に脱毛が起きる
ミノキシジルは血流障害を改善する薬なので、血流悪化により発毛や毛の成長が遅れている壮年性脱毛症にピッタリなんです。
わかりやすくまとめてみましょう。
- 若年性脱毛症の場合
DHT(ジヒドロテストステロン)が多い方が多く、ミノキシジルだけでは不十分 - 壮年性脱毛症の場合
DHTをプロペシア・フィンペシアなどのフィナステリドで減らした方が効果が出やすいが、若年性脱毛症よりもミノキシジル単体で効果が出る可能性が高い - 老人性脱毛症の場合
血流障害が脱毛の原因ではあるが、ミノキシジルの内服は副作用が起きやすく、年齢が高い老人性脱毛症の患者さんには不向き
ミノキシジルの内服で効果が出やすいのは、脱毛症の中で壮年性脱毛症に該当する人。
毛が少なくなったというより、細くなったと感じる方にオススメです。
脱毛を抑制するフィナステリドを併用した方が効果的ですが、発毛をしっかり促進すればある程度は改善することが多いです。
様子を見ながら自分に合った薬を使って改善させたいですね。
ミノキシジルタブレットの使い方。低用量から始め、毎日忘れず続けよう。
正しい飲み方についても解説しますので、シッカリ読んでくださいね。
ミノキシジルタブレットは低用量からスタートしよう
日本国内で手に入るミノキシジルタブレットは、2.5mg・5mg・10mgの3種類。
しかし、初めてミノキシジルの錠剤を飲む場合、副作用予防のために2.5mg錠からスタートしてください。
ミノキシジルの用法用量は、1回分5~20mgを1日2回服用です。
ただし、その飲み方は、血圧の高い方が高血圧症の治療のために飲む場合の話。
脱毛症に対する用法用量ではありません。
ミノキシジルを飲む場合の脱毛症に対する研究はされておらず、確かな研究結果はありません。
ですが、私の薬剤師としての経験や、現在医療機関で使われているミノキシジルの用量から考えると、1日2.5mgで十分です。
食事に関係なくいつ飲んでも良いですが、朝食後もしくは起床時などに習慣づけると良いですね。
さらに半分の1/4からスタートする方法もありますが、錠剤を1/4にするのは大変なので半分にして、1日1回でOKです。
動悸・胸の痛み・吐き気・頭痛・低血圧など、気になる体調変化がないか様子を見てください。
2.5mg錠を半分にして、朝と夜に飲むと、1日2.5mgのミノキシジルを摂取することになります。
増量するなら、飲み始めから3~6週間後
通常ミノキシジルの発毛に関する効果は、服用開始から3~6週間後に出てきます。
腕・背中・足・顔などあらゆる部位で毛が濃くなるのが普通です。
少しでも発毛を感じるなら十分に効果は出ている証拠。
頭皮マッサージや食生活の改善などを併せて行い、そのミノキシジル量で継続してください。
朝1錠・夜0.5錠、もしくはその逆ですね。
増量した場合、副作用の兆候が出ていないか体調をチェックすることと、毎朝血圧を測るようにしてください。
血圧が下がっていたり、めまいを少しでも感じるなら、元の量に戻してくださいね。
それ以上は副作用の可能性がぐっと上がるので、やめておきましょう。
血圧の治療でも通常は1日5mgまで。
それ以上はかなり血圧の高い方への治療に使う量です。
血圧が高くない方が5mgを超えて飲むと、健康被害が起きる可能性が高いので、注意してください。
ミノキシジルタブレット10mgの飲み方
それでも10mgで飲んでみたい方は、以下のことに注意してください。
心臓や血管に病気・不安のある方はダメ
ミノキシジルタブレットを血圧治療に使用する場合、通常1日10~40mgを服用します。
つまりミノタブ10mgというのは、高血圧治療に使う量と同じなんです。
「高血圧の治療はもっと高用量なので、10mgくらいで副作用は出ない」と書いているサイトもありますが、決してそんなことはありません。
心臓や血管にトラブルがある方が飲んでしまうと、狭心症など虚血性心疾患となってしまう可能性があります。
ミノタブを少しずつ増量する
5mgで問題なかったとしても、急に10mgに増量するのは危険です。
5mg→7.5mg→10mgと段階を踏んで増量してください。
少しでも違和感・めまいなどがあったら、元の量に戻してください。
お酒を飲んだときは特に血圧が下がりやすいので、十分気を付けてください。
毎日欠かさず飲み続ける必要あり
髪の量をキープするためには、毎日忘れずに続ける必要があります。
ミノキシジルによって髪が増えたとしても、薬をやめて血流が元に戻ったら、徐々に髪の量も薬を飲む前に戻ってしまいます。
薬を中止してからミノキシジルの効果がなくなり髪の量が戻るのは、およそ1~6か月くらい。
薬を飲まない日が続くと、少しずつ効果が出にくくなるので毎日忘れずに続けることが大切です。
飲み忘れに気が付いたら、気付いた時点で飲みましょう。
ただし、次の薬を飲む時間は、最低でも6時間はあけるようにしてください。
時間をあけられない場合、1回飛ばすようにしましょう。
ミノキシジルタブレットの副作用。高血圧治療中の方、低血圧の方は要注意。
海外では高血圧の薬として承認されていますが、脱毛症への使用は想定されていない医薬品です。
副作用には十分に注意して下さい。
ミノキシジルタブレットで起きる可能性がある副作用について、お伝えします。
血圧低下・めまい
血圧を下げる薬なので、当然服用前に比べて血圧が低下しめまいやふらつきが起きやすくなります。
- 高所など危険な場所で仕事をする方
- 元から血圧が低い方
- 血圧が高くすでに高血圧の薬を飲んでいる方
高血圧の薬を飲んでいる方はミノキシジル服用前には医師と相談し、普段飲んでいる薬を減らすなど、対処が必要です。
動悸・胸痛
血圧が低下すると心臓に負担がかかるので、心拍数の増加や胸の痛みが出ることも。
その場合、いったん薬を中止して、改善がなければすぐに病院へ。
- 心臓や血管に病気のある方
- 心臓や血管に対して指摘を受けている方
狭心症や動脈硬化など心臓や血管の病気がある方、健康診断で指摘を受けている方は、ミノキシジルを飲むのは、やめておきましょう。
顔や体の浮腫み(むくみ)
血圧が低下すると血液の循環が低下するため、浮腫みが起きることがあります。
マッサージで改善することもありますが、頻繁に浮腫みが気になる場合、薬を減らすか中止する必要があります。
かゆみや吐き気
外用のミノキシジルでも起きることがある副作用ですが、ミノキシジルの血管を広げて血流を改善する作用により、かゆみが起きることがあります。
また、過度に血圧が低下すると胃腸の消化に必要な血液が回らなくなり、消化不良を起こし、吐き気が出ることも。
多毛・体毛が増える
ミノキシジルタブレットで毛が増えるのは、頭だけではありません。
腕・背中・足・顔など、様々な部位の体毛が増えます。
手の甲や腕・ヒゲなど目立つところの体毛が特に濃くなりやすいです。
その他(催奇形性・白血球減少・血小板減少)
ミノキシジルを飲んでいるときに子供を作ると、奇形が起きるリスクが高まります。
また、白血球や血小板などが減少する可能性がわずかにあります。
子供を作ろうと考えている方は、飲むのをやめて外用剤を使うようにすると良いですね。
初期脱毛が起こる
初期脱毛は実際には副作用ではありません。
ミノキシジルの服用により発毛が促されて新しい毛が育ち、その上に生えていた弱く細い毛が抜け落ちること
初期脱毛が起きるかどうかは個人差が大きく、出た場合には服用から1~2か月間、今までの2倍ほど毛が抜けることも。
ミノキシジルを飲み始めて脱毛量が増えると驚いて使用をやめてしまう方もいますが、初期脱毛が出るということは新しい毛が育っている証拠です。
継続するようにしてくださいね。
内服のミノキシジルは、AGA対策法の中で一番と言っていいくらい副作用が多い薬です。
服用の際には体調変化がないか、よく確認する必要があります。
状態が安定していて副作用兆候もないなら、継続して飲んで大丈夫ですよ。
ミノキシジル外用薬とミノキシジルタブレットの比較。効果と副作用どちらを重視するかの話
効果と副作用を天秤にかけて、よく考えて選択してください。
今回比較したフォリックスはこちらの記事で解説しています。
フォリックス全商品のレビューと効果。あなたにオススメするフォリックスを紹介します
ミノキシジル外用と内服のメリット・デメリット
商品例 | 効果 | 副作用 | 使用できない人 | 費用 | |
---|---|---|---|---|---|
ミノキシジル外用 | フォリックス | 普通 | 少ない | 少ない | 月4,000~5,500円 |
ミノキシジル内服 | ミノキシジルタブレット | 早い | 多い | 多い | 月1,000円(1日1錠) |
効果の出方の比較
「3か月続けてうぶ毛が生えるか生えないか」という外用剤に対し、内服のミノキシジルは最短1か月で効果が出ます。
当然、個人差があり何ヶ月もかかる方はいますが、多くの場合、外用よりも内服の方が効果が出やすいですね。
外用で効果が出なかった方も、飲み薬だと効果が見られることもあります。
副作用の頻度と種類
- 外用ミノキシジルの主な副作用
かゆみ・赤み・かぶれ・フケ・頭痛・浮腫み・胸痛など
一番起きやすいのは、外用剤の使用部位に起こる皮膚のトラブル。
頭痛や浮腫み・胸の痛み、催奇形性などは、ほとんど起きません。
元々心臓や血管に問題のある方は、一応注意する必要がある程度です。
- 内服ミノキシジルの主な副作用
血圧低下・めまい・浮腫み・動悸・胸痛・吐き気・かゆみ・多毛・催奇形性・白血球減少・血小板減少など
一方、ミノキシジルタブレットの副作用はかなり起きやすいです。
多毛を含めれば、ほぼ100%副作用が出ます。
少しでも体調に不安のある方・持病がある方にはオススメできません。
特に浮腫みが続く場合は胸水など重症化しやすく、体調変化にはかなり気を配って飲む必要があります。
高血圧の治療に使用する場合には浮腫みを予防するため、利尿剤を併用するほどの薬です。
ミノキシジル外用剤を使用できない人
- 未成年者
- AGA以外の脱毛症
- 心臓・腎臓・甲状腺に障害がある
- 浮腫みがある
未成年者が使用できないのは、脱毛の原因が血流障害以外である可能性が高いのと、副作用が出やすいためです。
同様にAGA以外の円形脱毛症・薬による脱毛は効果が見込めないため、使用しないこととなっています。
心臓・腎臓・甲状腺に障害がある方・すでに浮腫みがある方は副作用が出やすいため、外用剤であってもミノキシジルの使用はできません。
ミノキシジルタブレットを使用できない人
- 未成年者
- AGA以外の脱毛症
- 心臓・腎臓・肝臓・甲状腺に障害がある
- 僧帽弁狭窄を伴う肺高血圧がある
- バイアグラ・スマトリプタン・イブプロフェンを飲んでいる
外用ミノキシジルの使用できないケースに加えて、肝臓に障害がある場合、一部の肺高血圧症の方もNGです。
NGでなくても、高血圧症で治療を受けている方は、必ず主治医と相談の上でミノキシジルを服用するようにして下さい。
バイアグラ・スマトリプタン(片頭痛治療薬)・イブプロフェンとミノキシジルを一緒に飲むと、重大な副作用が出る可能性があります。
特にイブプロフェンは市販の頭痛薬にも配合されているので、十分に注意してください。
さらに以下の薬は、ミノキシジルと併用注意です。
- 筋緊張緩和剤
- 高血圧治療薬
- 抗不安薬
- MAO阻害剤(パーキンソン病治療薬)
一緒に飲む場合には医師・薬剤師に相談してください。
費用の比較
1本4,500円程度のフォリックスFR07を使用した場合、1本が1か月~1.5か月くらいでなくなります。
ミノキシジルタブレットの2.5mg錠を半分ずつ朝と夜に飲んだ場合、100錠入りボトルを購入すれば、1か月あたり1,000円弱くらいになります。
費用は、内服薬の方が安く済みます。
ミノキシジルタブレットの通販。個人輸入のオオサカ堂で購入可能
ミノキシジル錠剤は国内で医薬品として承認を受けていないので、ドラッグストアや調剤薬局・楽天市場やAmazonなどの国内通販サイトでは購入できません。
ミノキシジルタブレットを手に入れるためには、AGAクリニックで処方してもらうか、個人輸入するかのどちらかです。
個人輸入サイトは色々ありますが、オオサカ堂など運営期間が長く有名なサイトを利用すると安心です。
安いからと無名なサイトにお願いすると、偽物が届いたり、商品が届かないトラブルになってしまうことがあります。
【最終評価】ミノタブは副作用リスクが大きいので、オススメ出来ない
- ミノキシジル外用薬のミノキシジルと同じ成分が入っている
- ミノキシジル外用薬より効果が出やすい
- 費用が安く済む
- 副作用が出やすく、重症化しやすいリスクがある
個人的には、ミノキシジルタブレットはリスクが大きいのでオススメしません。
もし飲むなら、
- ごく少量からスタートすること
- めまいなど体調変化が起きないか注意すること
- 半年に1回くらい、心電図・血液検査などを含む健康診断を受けること
これらを忘れないでください!
外用ミノキシジルでも濃度の高いものを使えば、国内販売のミノキシジルより効果が出る可能性は高くなりますよ。
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