「若いときは薄毛の心配なんてしたことなかったのに、40歳を過ぎてから急におでこが広がってきた…」
それは、壮年性脱毛症と呼ぶ症状です。
AGA(男性型脱毛症)と比べ知名度が低い名前ですが、脱毛に対する治療や対策を知るうえで壮年性脱毛症についての知識はとっても大切。
壮年性脱毛症はAGAの一種
壮年期とは「働き盛りのもの」とされており、その年齢については細かく定義されていません。
壮年期を「25~40歳」と定義しているものもあれば、「40~60歳」としているものもありますが、脱毛症における壮年期とは「40~50歳」の事をさします。
勘違いされやすいのですが、AGAと壮年性脱毛症は、大まかに言えば同じもの。
AGAは発症年齢により、呼び方が異なります。
- 若年性脱毛症…20代~40歳前後で発症
- 壮年性脱毛症…40代~50代で発症
年齢によって名前が違うのは、細かな原因や対処方法が異なるためなんです。
壮年期だからこその発症理由や治療法について、見て行きましょう。
壮年性脱毛症になる原因
壮年性脱毛症・若年性脱毛症の総称である、AGA。
AGAになる原因はさまざまです。
- 男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)の増加
- DHTに対する感度は遺伝子によって決まる
- ストレス・飲酒・喫煙など
AGAに関しての詳細は下記をご覧ください。
AGA(男性型脱毛症)になる原因と対策を紹介
加えて、壮年期には血流障害という脱毛理由も加わります。
壮年期の血流障害とは?
40歳を超えると、健康診断の血圧や高脂血症などの項目で引っかかる人が増えてきます。
加齢により血管の柔軟性が失われるだけではなく、血流障害の大きな原因となる肥満も50歳をピークに多くなります。
髪の毛は毛母細胞により発生しますが、その細胞分裂には栄養・酸素が不可欠。
そしてその大切な栄養や酸素を運んでいるのは、血液です。
血流が悪化すると、毛母細胞の細胞分裂が上手く行かず毛髪の成長が進みません。
AGAの発症スタートとなる前頭部や頭頂部には大切な動脈が繋がっているので、血流障害がダイレクトに影響してしまいます。
「コレが原因」とは言い切れませんが、血流がキッカケになっている可能性は高いです。
壮年性脱毛症はDHTに加え、血流も意識した治療が大切です。
壮年性脱毛症の対策・治療法
壮年性脱毛症を含むAGAは、DHTの量を減らすことが一番の治療になります。
DHTはストレスや乱れた食生活などで増えますが、基本的には体質によるもの。
個人の努力で解決できる部分はそれほど多くなく、必要な治療を受けないと壮年性脱毛症はどんどん進行してしまいます。
薬物治療(飲み薬)による治療
AGA治療に使われる飲み薬のメインとなるのは、フィナステリドという成分。
プロペシアという製品が有名で、当サイトで紹介しているフィンペシアもフィナステリドを主成分とした薬です。
フィンペシア。脱毛や薄毛が気になるAGAにオススメできる医薬品
DHTによるヘアサイクルの乱れを抑えてくれるので、新たな脱毛が起きにくくなります。
これを飲まないと新しい毛が生えても、どんどん脱毛してしまいます。
育毛剤(塗り薬)による治療
若年性脱毛症であれば、まだ新しい毛が出てくるパワーがたくさんあるので、フィナステリドだけで十分に効果が出る人も多いです。
一方、中年以降が該当する壮年性脱毛症の場合、血流悪化や細胞の劣化により新しい毛が生えたり成長する力が少ないです。
壮年性脱毛症の治療ではフィナステリド単体ではなく、塗り薬による発毛サポートが大切になります。
そこで、医薬品外用剤のミノキシジルを使います。
ミノキシジルには血行をよくする効果があり、発毛を促進してくれます。
使用時にマッサージをすることで、効果が出やすくなりますよ。
ミノキシジルには飲み薬もありますが、副作用がかなり出やすいので最後の手段にしてください。
当サイトでも紹介しているフォリックスFR07など、まずは塗り薬から試しましょう。
フォリックスFR07の効果を解説!ミノキシジル初心者におすすめです
脱毛が多いなと感じたら、ミノキシジルだけでも始めましょう!
植毛・かつらによる対策
AGAはフィナステリドとミノキシジルである程度改善できます。
ですが、発症から時間が経っていると髪の量が戻り切らないことも。
AGA発症から、だいぶ時間がたった50代の方は、十分に髪が生えないこともあります。
歳を取れば髪が薄くなるのは当然なので、あまり気にしなくても良いとは思いますが、どうしても気になるなら、自毛植毛を検討してください。
壮年性脱毛症の完全な予防は難しいが、発症を遅らせる事は可能
壮年性脱毛症の原因はDHTと血流障害。
DHTへの感受性は遺伝子によって決まり、ある程度の血流障害は年齢による影響もあるため、防ぎきれることはありません。
母方の祖父や身内にAGAの人がいるのにハゲる傾向がなかった方は、40代ころから壮年性脱毛症になる可能性が高いです。
予防を考えるのであれば、単純に健康に良い生活を意識することが大切。
- バランスの良い食事をする
- 運動不足にならないようにする
- 肥満にならないように気を付ける
- シャンプーに気を配る
- 頭皮のマッサージをする
早め早めの予防対策は発症を遅らせることにもなり、脱毛にも気が付きやすく早期に治療を開始できます。
ただ、治療開始が早ければ早いほど毛量を維持できるので、予防しながら髪の量に意識を向けておくことはとても大切です!
まとめ
- AGA(男性型脱毛症)の一種
- AGA全体の発症原因・治療法と大きくは変わらない
- 年齢を重ねている分、血流障害などのトラブルが加わる
- AGAの中でも発毛しにくい
また、高血圧や脂質異常症などの疾患も起きやすい年齢なので、生活習慣や体重コントロールも大切。
髪と健康に良い生活を送れるように意識してください!